シクロヘキサンはいす形のとき安定です。いす形には2種類あり、2種類のいす形の配座異性体の間で相互変換しています。この相互変換のことを環反転と呼びます。
環反転で重要なことは、炭素の位置と、置換基の結合様式です。
図からわかるように、右上の炭素が環反転により右下に来ています。あとは、そこから右回りで番号を振っていけば良いです。
また、左側でアキシアル結合だった置換基(■)は環反転した右側の構造では、エカトリアル結合(■)となっています。
逆に、左側でエカトリアル結合だった置換基(●)は環反転した右側の構造ではアキシアル結合(●)になっています。
大きな置換基がより多くエカトリアル位にある方が安定なので例えば以下の図において、左側の異性体は右側の配座異性体よりも安定ないす形配座となっています。