ベンゼン環はπ電子を持っています。π電子は安定なのでなかなかその結合は壊れませんが、強い求電子剤ならベンゼン環を壊して反応することができます。
Yは求電子剤で、Zは求核剤です。
まず、第一段階として、求電子材の攻撃によりベンゼン環は安定な芳香族性を失ってしまいます。
次に、第二段階として、求核剤がプロトンに攻撃し、ベンゼンの芳香族性が復活します。
このとき、求核剤はC+に直接攻撃しないのか?!という疑問が生まれますが、
この反応の生成物は芳香族性を復活しておらず、第二段階の生成物よりも安定性が低いです。よって反応は進行しません。
この芳香族求電子置換反応の有名な例として、
ハロゲン化、ニトロ化、スルホン化、Friedel-Craftsアルキル化、Friedel-Craftsアシル化などがあります。
有機反応を俯瞰する ー芳香族求電子置換反応 その 1
こちらのページを参考にしました。